明治学院大学
JPEN

国際学専攻 (博士前期課程・博士後期課程)

世界が直面する諸問題に、
横浜から取り組む志

横浜は、幕末に日本が新しく世界に向かって開いた港、そして明治学院の祖であるヘボン博士ゆかりの地です。国境を越えて真理を追究し、皆のためを考え、世の中の役に立ちたいという明学スピリット。1990年、この意思を受け継ぐにふさわしい横浜校地に、国際学研究科が設置されました。
いま人類は、さまざまな地球的課題や地域の課題に直面しています。そしてそれに対応するために、研究者・実践者の新しいネットワークや、従来の学問分野を超えた知的枠組みが求められています。国際学研究科は、そうした知的挑戦に果敢に取り組もうとする人々の志に応えられる大学院たるべく、努力を重ねています。
国際学研究科のカリキュラムは従来の学問体系にとらわれない編成をとり、博士前期課程のコースワークは「日本・アジア研究」「平和研究」「グローバル社会研究」の3つの柱から構成されています。学生は、学位論文の主査となる教員の指導の下で専攻分野の研究を進めるだけでなく、問題意識に応じて別領域の科目を履修したり、他の教員にアドバイスを求めたりすることができます。
国際学研究科では、「社会人経験者入学試験」や「外国人留学生入学試験」の制度を設けています。これらは、多様な経験を持つ人々に対して研究科の門戸を大きく広げ、ともに開かれた心で真理を追求することを目的としたものです。

インタビュー

徳冨 雅人 国際学専攻 博士前期課程 2023年3月修了
徳冨 雅人
国際学専攻 博士前期課程 2023年3月修了

先住民と社会の関係を問い続ける研究と
実践の深化

明治学院大学国際学部在学中、所属していた野口久美子教授のゼミの実習で、米国西海岸に住む先住民コミュニティと、北海道のアイヌの人々を訪ねました。実習では、歴史的背景を学び、現地の方々から直接お話を伺いました。これら二つの実地経験を通して、先住民と国民国家をめぐる諸課題についてより深く研究したいという思いが強まっていったと感じています。修士論文は、「アイヌとセトラー・コロニアリズム-二風谷ダムをめぐる排除の論理-」というタイトルで執筆しました。コロナ禍でフィールドワークに制限がありましたが、同時に他分野の教員からも多角的なアドバイスをいただき、完成度の高い論文に仕上げることができたと感じています。修了後は先住民の権利や環境問題に取り組む企業に就職し、社会的価値を志向するビジネスと、その成立を支える利益構造、企業としての社会との関わり方を学びました。現在は北海道大学の博士後期課程に在籍し、研究と実践を繰り返しています。これからも、原点となった現地での経験を忘れずに、当事者との関わりを大切にしていきたいです。

修了後の進路

ギブリー、大連大学(大)、浜屋

※ (小):小学校教員、(高):高校教員、(大):大学教員、(特):特別支援学校教員、(心):心理職、(福):福祉職、(芸):学芸員

2027年度 専門分野/開講予定科目 担当教員紹介

氏名 専門分野/開講予定科目     授業内容 ※1 ※2
青柳 寛 教授 比較文化論 文化の捉え方を多角的に吟味しながら、文化比較の手法とその意義や目的について学びを深める。特に演習においては、哲学的な対話を通して探究課題を煮詰め、自己開拓にも配慮した一連のオートエスノグラフィックな事例研究に取り組むことで、自ら文化をクリエートする能力まで育んでいただく。
李 嬋娟 教授 応用計量分析 国際学専攻の様々なテーマが応用計量経済学に基づいてどのように分析できるかを議論したうえで、自分の関心があるテーマに関する統計データを探して正確に分析・解釈する方法を学ぶ。
大川 玲子 教授 イスラム思想論 イスラームの聖典クルアーン(コーラン)の成立や解釈史を通して、ムスリムにとっての神の啓示の意味を考える。また特に、現代における解釈の展開に焦点をあてる。
久保田 浩 教授 宗教文化論 宗教と社会・文化をめぐる諸問題を、宗教研究の理論と方法論を踏まえつつ分析する。特に、近代・ポスト近代社会における、諸々の宗教的実践と政治的・文化的動向との関係を考察する。
熊倉 正修 教授 国際経済論 国際経済学の基礎を身に着け、それを現実の政策の分析に応用する能力を学ぶ。必要に応じて統計分析や政治経済学に関する事柄も取り入れ、実践的・学際的な理解を目指す。
坂本 隆幸 教授 比較政治経済研究 先進諸国の政治経済を比較研究する。欧米や日本の、教育、家族支援、女性政策、労働市場政策などの政策が、社会の豊かさや、安定した雇用、所得の平等を産み出すか否かなどを分析する。
助川 哲也 教授 文化創造論 文化の流れに見る「組み合わせ」と「展開」、また「分断」と「跳躍」を客観的に捉え、自らが文化のオリジンとして立つ可能性を具体的に高めていく。
孫 占坤 教授 国際関係法 民族問題に関する理論的理解、とりわけ、(1)社会主義と民族問題との関係、(2)国際関係における分離問題の位置づけ、を中心に研究する。
戸谷 浩 教授 中欧・東欧研究 西欧史、オスマン史、ロシア史等との関連の中で、中・東欧史を位置づけてゆくことを目指す。
中田 瑞穂 教授 比較政治学 欧州各国の政治を主な題材に、国民国家、憲法体制、議会、政党、政党システム、市民社会組織など比較政治学の諸理論、概念を学び、日本を含め欧州以外の国々の政治分析にも応用する。
浪岡 新太郎 教授 政治社会学 投票などの一般的な「政治参加」におけるマイノリティとしての移民が、どのようにしたら充分に「政治参加」できるのかを「アイデンティティ」の観点から考える。
新多 了 教授 応用言語学 グローバル社会において言語(母語・外国語)がどのように学習・使用されているか理解を深めるとともに、言語に関する様々な問題について多面的な視点から批判的に考察する。
野口 久美子 教授 アメリカ先住民研究 南北アメリカ先住民の歴史的経験を通して先住民と国民国家の関係を考察する。またローカルに考え、グローバルに発信する先住民運動の諸側面を現地調査により明らかにする。
林 公則 教授 環境と政策 環境容量を超えた経済活動による負荷が世界中で諸々の問題を引き起こしている。維持可能な社会を実現するための環境政策について研究する。
半澤 朝彦 教授 国際関係論 世界秩序の形成に大きな役割を果たしたイギリスの歴史を詳細に分析する。英語原書を用い、毎回の英文レポート、期末の英文論文の作成が義務。また歴史学の基本的手続きである厳密な史料批判の手法を学ぶ。
平山 恵 教授 NGO論 グローバル化によって世界中に引き起こさている諸問題に注目し、「公正」な社会づくりに関わる、第三世界および先進国のNGO、NPO、CBO(Community… Based…Organization)の動きを考察する。
森本 泉 教授 南アジア研究 激動している今日の南アジア地域を、複数の視点から理解することを目的とする。自然環境や人文環境を概観し、開発問題や環境問題についても考えを深めてゆく。
IVANOVA Gergana 教授 日本文学・文芸評論 This course will examine why the interpretation and assessment of a literary work change over time and how socio-historical conditions influence the reading and reproduction of a text.
MIDFORD Paul 教授 日本・東アジア国際政治関係論 This course will cover Japan’s foreign and security policies in East Asia and East Asian international politics, especially regional security multilateralism.
VESEY Alexander Marshall 教授 仏教文化史 This course will examine the impact of Buddhism on history of 19th and 20th century East Asian - Western cultural interactions.
岩村 英之 准教授 国際金融の政治経済学 国際マクロ経済学とゲーム理論を用いて、広義の金融政策をめぐる国際/国内政治過程とその経済的帰結の相互作用を描写する理論モデルをレビューする。
榎本 珠良 准教授 軍縮と平和 軍縮や平和構築、開発・人道支援について、1990年代以降の国際社会で主流になった政策論議・実践を学ぶとともに、それらが内包する問題・課題も学び、今後の展望を考える。
紺屋 あかり 准教授 オセアニア研究 オセアニア地域を対象とする長期フィールドワークを実施し、自らが収集したデータに基づいて、当該地域の文化、社会、政治の今日的あり方について明らかにする。
趙 星銀 准教授 戦後政治思想史 民主主義と公共性をめぐる諸概念が戦後日本の言説空間の中でどのように議論されて来たかを検討し、戦後史における政治と思想の相互作用を考察する。
賴 俊輔 准教授 成長と分配 東南アジアを始めとした途上国の経済政策とグローバリゼーションとの関連について、「小さな政府」に基づく経済・財政政策が途上国の政治・経済・社会に与える影響を中心に考える。
李 相佰 准教授 日本政治経済論 20世紀以降の日本の経済政策(金融政策、財政政策、産業政策など)と日米欧の政治・経済的関係を振り返り、現在日本経済の抱える諸問題と解決策を考える。
KHARE Prajakta 准教授 社会起業論 The course will examine the concept, theories and cases of social entrepreneurship which is an emerging field about how business and non-business leaders design, build and manage mission-driven enterprises.
井手上 和代 専任講師 アフリカ政治経済論 アフリカの経済・政治・社会・文化・歴史といった個々の事象の関係性を重視しつつ、アフリカ政治経済研究のアプローチを理解・援用して、現代アフリカの「開発」について考察する。
BAE Junsub 専任講師 社会政策 福祉国家の形成・発展・縮小・再編の歴史を中心に、比較福祉国家論や比較社会政策の観点から世界各国の社会政策の特徴を考察する。

※1 博士前期課程の研究指導   ※2 博士後期課程の研究指導

入試情報